Tier1
-
1
Porphyromonas gingivalis
ポルフィロモナス・ジンジバリス
関連している疾患
歯周病/糖尿病/動脈硬化/心疾患/関節リューマチ
キーワード:
ポケット深部に存在、歯肉を溶かす、歯肉細胞の増殖抑制、口臭
Porphyromonas gingivalisはRed Complexと呼ばれる歯周病の原因細菌のひとつであり、歯周病原細菌とも呼ばれます。歯肉溝のような酸素のない環境に生息し、自身のタンパク分解酵素で歯肉を溶かしてその内部へ侵入し、抗生物質存在下でも生きることができる。また、関節炎を誘引する特殊なタンパクを生産するためリューマチの原因にもなる。糖から酪酸を作る能力があり、歯肉細胞の増殖抑制や口臭の原因になる。ラクトフェリンにはP. gingivalisに対する抗菌作用があり、プラークの形成を抑制する効果のあることが報告されている。P. gingivalisが歯周から血中へ以降し、産生された抗細菌タンパクや補体活性がプラークの元となる。心疾患(PMID: 20501966)峡狭冠動脈にできたプラークや動脈瘤病変からP. gingivalisのDNAが検出されている。P. gingivalisが37週以前の早期出産患者の歯周病変部で検出されている。hba1cの上昇している糖尿病患者では、歯周にP. gingivalisが検出される頻度が高い。
Tier1
-
2
Tannerella forsythia
タンネレラ・フォーサイシア
関連している疾患
歯周病/糖尿病/動脈硬化/心疾患
キーワード:
ポケット深部に存在、歯肉を溶かす
Tannerella forsythiaはRed Complexと呼ばれる歯周病の原因細菌のひとつで、Aggregatibacter actinomycetemcomitansやその他2種のRed Complexとともに炎症と免疫寛容を誘導して歯肉を溶かす働きが報告されている。心疾患峡狭冠動脈にできたプラークや動脈瘤病変からTannerella forsythiaのDNAが検出されている。
Tier1
-
3
Treponema denticola
トレポネーマ・デンティコラ
関連している疾患
歯周病/糖尿病/動脈硬化/心疾患
キーワード:
歯肉炎や歯周炎、糖尿病、低体重出産、心血管系の循環器疾患
Treponema denticolaはRed Complexと呼ばれる歯周病の原因細菌のひとつで、歯肉炎や歯周炎、糖尿病、低体重出産、さらには心血管系の循環器疾患の原因になることが報告されています。健康な口腔での存在量は少なく、歯周ポケットに限局して生存してるがPorphyromonas gingivalisなどの菌と共存することでプラークを形成し、タンパク質を分解する酵素を分泌することで歯肉を溶かすことが知られている。心疾患峡狭冠動脈にできたプラークや動脈瘤病変からTreponema denticolaのDNAが検出されている。Porphyromonas gingivalisと同様に動脈硬化等の血管疾患患者ではTreponema denticolaに対する抗体価の上昇が見られる。